交通事故の示談交渉を弁護士に依頼するメリット
交通事故に遭ったら、保険会社との示談交渉を進めなければなりません。特に愛知県、名古屋エリアは全国でも交通事故が多い地域であり、誰にとっても他人事とはいえません。
示談交渉や後遺障害認定などの交通事故にまつわる手続きは、まとめて弁護士に依頼できます。手間を省けるだけではなく賠償金が増額されるケースが多く、多数のメリットを得られるので、事故に遭ったらぜひ弁護士へ相談してみてください。
今回は交通事故の示談交渉をはじめとした対応を弁護士に依頼するメリットをお伝えします。
交通事故を弁護士に依頼する7つのメリット
交通事故の対応を弁護士に依頼すると、以下の7つのメリットを得られます。
- 今後の見通しが立って安心できる
- 適切な対処方法がわかる
- 保険会社への対応を任せられる
- 後遺障害等級認定を受けやすくなる
- 過失割合が適正になる
- 慰謝料が増額される
- ストレスもかからない
それぞれについてみてみましょう。
1.今後の見通しが立って安心できる
多くの方にとって、交通事故は初めての経験です。
いつまで治療を続けるのか、いつ示談交渉が始まるのか、全体の解決はいつ頃になるのか、どの程度の賠償金を得られるのかなど、不安を感じる方からのご相談を多くお受けします。
弁護士に相談すると、交通事故の解決の流れや予想される期間、適正な賠償金額などを確認できて安心できるのが、1つ目のメリットです。
2.適切な対処方法がわかる
交通事故に遭った後は、要所要所で適切な対応をしなければなりません。
たとえば通院先の選択、通院する頻度、受けるべき検査や保管しておくべき資料など、知っておくと後で有利に進めやすくなる事項が多々あります。
自分一人では適切な対処方法がわからないため、後になって不利な状況に陥ってしまう方が少なくありません。
弁護士に相談すると、状況に応じたアドバイスを受けられるので、後に後遺障害認定を受けやすくなったり示談を有利に進められたりするメリットがあります。
3.保険会社への対応を任せられる
交通事故被害者にとって、保険会社との示談交渉は非常に負担になるものです。
電話や書面のやり取りなどで時間や労力を割かれますし、不利にならないためには交通事故に関する知識も集めなければなりません。
弁護士に依頼すると、保険会社とのやり取りの窓口は弁護士になるので、自分で直接電話や書面のやり取りをする必要はありません。
弁護士は十分な法的知識をもっているので、任せていれば安心です。
4.後遺障害等級認定を受けやすくなる
交通事故で受傷し、治療を受けても完治しない場合には「後遺障害等級認定」を受けなければなりません。
後遺障害等級認定とは、後遺症の種類や程度に応じて1~14級の等級をつけて、正式に後遺障害として認定するための手続きです。認定を受けられたら、高額な後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できるので賠償金が大きく増額されます。
ただ、自分で手続きを行うと効果的な主張や証明ができず、非該当(後遺障害がない)と判定されたり等級を低くされたりするケースも少なくありません。
弁護士に依頼すると、積極的に後遺障害を立証する資料を提出するなどして、より高い等級の後遺障害認定を目指せるのも大きなメリットです。
事故後に何らかの後遺症が残ったら、必ず弁護士へ相談しましょう。
5.過失割合が適正になる
交通事故に遭うと、当事者同士で「過失割合」についての争いが生じるケースが多々あります。保険会社が過失割合を提示してくるケースも多いですが、提示された数値が適正とは限りません。加害者が事故状況について事実に反することをいう可能性もありますし、保険会社が自社に有利になるように被害者側の過失割合を高めに主張することも珍しくありません。
しかし被害者が「納得できない」といっても聞き入れてもらうのは簡単ではありません。
弁護士に依頼すると、これまでの裁判例の蓄積によって作られた法的基準により、適正な過失割合を当てはめます。
被害者側の過失割合が低くなると賠償金が割合的に増額されるので、受取金額が大きく変わるケースも多々あります。
過失割合について納得できない方は、お早めに弁護士へご相談ください。
6.慰謝料が増額される
交通事故を弁護士に依頼すべき重要な理由として、「慰謝料の大幅な増額」があります。
弁護士に依頼すると、被害者が自分で示談交渉する場合と比べて慰謝料が2~3倍程度に上がるケースも少なくありません。
なぜ弁護士に依頼すると慰謝料が上がるのか不思議に思うかもしれません。実は交通事故の慰謝料計算基準に複数の種類があります。保険会社は自社の計算基準によって慰謝料を計算します。これは任意保険会社基準などといわれています。
一方、弁護士は裁判所でも通用する、裁判所基準を適用します。
ほとんどのケースにおいて、保険会社の基準は弁護士の基準より大幅に低くなっています。
被害者が自分で示談交渉するときには保険会社の基準で計算され、ひどい場合は、任意保険会社基準よりも低い自賠責の基準によることもないわけではありません。
したがって、弁護士に依頼しないと、裁判所基準より慰謝料が減額されてしまう可能性があるのです。
特に後遺障害が残った場合の後遺障害慰謝料の場合、弁護士基準は保険会社基準の2~3倍程度になり、差額が大きくなる可能性があります。死亡慰謝料も、弁護士に依頼すると1000万円以上増額されるケースがあります。
弁護士に依頼するだけで慰謝料が数倍にアップするなら、依頼しないと損ともいえるでしょう。通院期間が半年以上になった方や後遺症が残った方は、必ず弁護士へ示談交渉を任せるようお勧めします。
7.ストレスもかからない
交通事故後の保険会社との示談交渉を始めとする種々の対応には、非常にストレスがかかるものです。
ケガや後遺障害によって日常生活が不便になったり仕事に支障が及んだりしているのに、保険会社から納得できない条件をつきつけられ、精神的に参ってしまう方が少なくありません。「何でもいいから、とにかく早くトラブルを解決したい」と追い詰められて、納得できなくても保険会社の提示する条件を飲んでしまう方も多数おられます。しかし本来なら請求できるはずの賠償金をあきらめてしまうのは、非常にもったいないことです。
弁護士に示談交渉を依頼すると、保険会社とのやり取りは弁護士が行うのでご本人にほとんどストレスがかかりません。治療や日常生活、仕事などにも専念できて、示談にも妥協せず取り組めるメリットがあるといえるでしょう。
弁護士費用との関係
弁護士に依頼するとメリットがあるとはいえ、「弁護士費用がかかるのがネック」と考える方が多数おられます。
実際、弁護士費用を払うと、わざわざ依頼する意味がなくなるのでしょうか?
一般的に以下のような状況であれば、弁護士に払う費用よりも増額分の方が大きくなるので、弁護士費用を払っても利益を受けられます。
通院6ヶ月以上の人身事故
通院6ヶ月以上になると、通院慰謝料もそれなりに高額になります。弁護士に依頼すると自分で交渉するよりも経済的な利益が大きくなる可能性が高まります。むちうちで通院期間が長引いた方も、ぜひ弁護士へご相談ください。
後遺障害が残った
後遺障害が残った場合、必ず弁護士へ依頼するようお勧めします。
後遺障害慰謝料の金額は、最低等級の14級でも110万円です。保険会社基準の場合には40万円程度なので、差額は70万円にもなります。弁護士費用を払っても数十万円は手取り額が増額されるので、依頼しないと損になるといえるでしょう。また弁護士に依頼すると後遺障害等級認定を受けやすくなるメリットも無視できません。
死亡事故
死亡事故で遺された遺族は加害者へ死亡慰謝料を請求できます。保険会社基準と弁護士基準では死亡慰謝料の額に1000万円程度の開きが出るケースもあり、弁護士費用を払っても十分な利益を得られる金額です。
また遺族にとって保険会社との交渉は非常につらいものとなりがちですが、弁護士に任せれば日頃は事故から離れて生活できます。精神的に安定した生活を送るためにも、弁護士へ任せましょう。
弁護士費用特約とは
弁護士費用特約を適用できる場合には、弁護士費用の心配は不要です。
弁護士費用特約とは、保険会社が300万円までの弁護士費用を全額負担してくれる保険特約です。今は多くの方が自動車保険に弁護士費用特約をつけています。
弁護士費用特約を利用できれば保険会社が弁護士費用を負担してくれるので、小さな事故でも自己負担が発生しません。物損事故や通院1ヶ月などの小さな事故などでも安心して依頼できます。交通事故に遭ったら、まずは加入している自動車保険に弁護士費用特約がついているか、確認してみてください。
交通事故を依頼する弁護士の選び方
交通事故の相談をしたり示談交渉を依頼したりするなら、交通事故案件に積極的に取り組んでいる弁護士へ相談すべきです。普段から交通事故の取り扱いが少ない弁護士に依頼しても、効果的な対応を期待できない可能性があります。
名古屋駅ヒラソル法律事務所では、交通事故被害者さまからのご相談を数多くお受けしてきました。慰謝料をはじめとした賠償金を大幅に増額させた事例も多々あります。
事故対応でお困りの方がおられましたら、まずはお気軽にご相談ください。